こんにちは、よたろうです。
今回は足柄下郡湯河原町にある、土肥實平公並夫人像と土肥氏館跡碑を紹介します。
データ
- 名称:土肥實平公並夫人像/土肥氏館跡碑
- 訪問日:令和5年1月29日
源頼朝を支えた老将の功績を称える銅像と石碑
土肥実平は、相模国土肥郷(現在の神奈川県足柄下郡湯河原町・真鶴町)を本拠として平安末期~鎌倉初期に活躍し、鎌倉幕府にあっては軍監・追捕使・宿老として多くの功績を残した武将です。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」をはじめ「土肥」は「どい」と読むのが一般的かと思われますが、土肥実平の歴史を後世に伝える「土肥会」のホームページによると、本来は「どひ」と読むのだそうです。
そんな土肥実平とその妻の銅像である「土肥實平公並夫人像」、およびこの辺りが土肥氏の館であったことを示す碑が、JR湯河原駅前に建立されています。
土肥実平が、石橋山の戦いに敗れた源頼朝を「しとどの窟」や「土肥の大椙」などに匿いながら真鶴の港から安房国への船出へと導き、頼朝が再起を果たす立役者となったその功績を称え、挙兵780年を記念して昭和35年(1960年)に「土肥氏館址」の碑が、また、同じく挙兵800年を記念して昭和56年(1981年)に「土肥實平公並夫人像」が建立されました。
なお、土肥実平夫妻の銅像は湯河原駅に背を向けて建てられていますが、これは源頼朝が舅の北条時政やその息子である宗時・義時らを伴って、伊豆山神社から土肥実平の館に来るのを迎えるため、その方向を向いているからなのだそうです。
ちなみに、湯河原駅から徒歩2~3分のところには「土肥実平の館」という看板を掲げたお店のようなものがありましたが、近寄ってみると中は空っぽでした。
調べてみたところ、ここは土肥実平にまつわる歴史などを紹介していた施設で、2021年11月~2022年3月までの期間限定で開館していたんですって。
恥ずかしながら私は大河ドラマを見るまで土肥実平という人物を知りませんでした(名前は聞いたことがあったかもしれませんが頭に残っていませんでした)が、湯河原を散策していると「郷土の英雄」として愛されていることがよく分かります。
こういう地元の空気感に触れるというのは、実際に足を運んでみないと感じることのできない、まさにフィールドワークの醍醐味なんですよね。