こんにちは、よたろうです。
今回は足柄下郡湯河原町にある、しとどの窟を紹介します。
データ
- 名称:しとどの窟
- 訪問日:令和5年1月29日
源頼朝一行が身を隠した洞窟
しとどの窟は、治承4年(1180年)に石橋山の戦いで敗れた源頼朝が敗走の途中で身を隠したという、湯河原町北西に連なる城山の山中にある洞窟です。
この洞窟に身を隠した源頼朝一行が平家方の梶原景時に見つかってしまうも、もはやこれまでと自害をしようとした頼朝が景時に押しとどめられて難を逃れ、九死に一生を得た……という逸話が有名ですが、この舞台となった「しとどの窟」という名の洞窟は同じ神奈川県足柄下郡の真鶴町にもあり、昭和初期にはその真贋をめぐって真鶴町と湯河原町が対立したこともあったそうです。
真鶴町のしとどの窟は真鶴港のすぐ近くの訪れやすい場所にありますが、こちらの湯河原町のしとどの窟は、箱根と湯河原を結ぶ椿ラインの中間にある椿台駐車場からアップダウンのある山道を20分ほど歩かねばならず、季節や天候によってはかなりハードな行程になります。
私が訪れた日は前日に雪が降っていたため、しとどの窟へと向かう山道は雪化粧がされていました。雪がなかったとしても勾配のきつい狭い山道ですので、天候にかかわらずトレッキングシューズ推奨です。
また、トンネルを抜けて山道に入ると携帯電話の電波も入らなくなるため、無理そうだと感じたら「勇気ある撤退」も視野に入れてくださいね。
近年、この周辺ではクマの出没もニュースになっていますし、遭難してしまったら大袈裟でなく生死にかかわりますから。。。
さて、私は箱根から車で椿ライン(県道75号線)を通ってしとどの窟を目指したのですが、椿台駐車場に至る少し手前で「土肥の大椙跡」という石碑を見かけました。
調べてみたところ、この先にはやはり源頼朝一行が身を隠したという大きな洞(うろ)のある杉の大木(大正6年に台風で倒壊)があったことを示す石碑があるようなのですが……雪のためか山道の入り口はロープで閉ざされていたため散策は断念しました。
こちらの土肥の大椙跡へと至る山道は、しとどの窟よりもさらに「道なき道を行く」といったルートになっているようですので、雪や雨の際には絶対に足を踏み入れないでくださいね。