こんにちは、よたろうです。
今回は高松市にある、源義経鞍掛の松を紹介します。
データ
- 名称:源義経鞍掛の松
- 訪問日:令和5年4月23日
義経の軍勢が屋島の戦いに備えて休息した地
源義経鞍掛の松は、寿永4年(1185年)に暴風の吹き荒ぶ中を摂津国から阿波国に上陸した源義経が、屋島の戦いの前に休息をしたと伝わる地です。
義経は嵐の中を僅か5艘・150騎ほどの兵をともなって阿波国に上陸しましたが、「平家物語」によると義経は折からの強風で船出を渋る船頭たちを一喝して強引に出航させ、通常であれば3日はかかる航路を4時間ほどで到着したとされています。
寡兵であることを悟られまいと不眠不休の強行軍で平家方が本拠を置く屋島を目指し、屋島を目前にしてようやく一息ついたのがこの地で、総大将である義経はここで軍勢を休ませ、自身は馬の鞍を外して松の枝に掛けたといわれています。
そのまま一気に屋島を攻め落とされた平氏は瀬戸内海における制海権を失い、すでに九州を源範頼の軍勢に押さえられていたため、絶体絶命の状態で源平合戦最後の決戦の地である壇ノ浦での戦いに挑むことになりますが……
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、この屋島の戦いはいわゆる「ナレ終」という扱いで、源平合戦のハイライトの一つでもある那須与一の「扇の的」もまったく触れられることなくスルーされてしまいましたが、この屋島周辺には戦いの足跡が密集しています。
当ブログは「"鎌倉殿の13人"の登場人物のゆかりの地をめぐる」というコンセプトで運営しているため、本来であれば那須与一や佐藤継信、菊王丸といった大河ドラマに登場しなかった人物に関する史跡は取り上げない予定でしたが……たくさん「取材」したので、ざっくりと「源平合戦ゆかりの地」として紹介できればと考えています。