こんにちは、よたろうです。
今回は京都市東山区の清水寺を紹介します。
データ
牛若丸vs弁慶の二度目の対決の舞台
清水寺は宝亀9年(778年)に創建された、京都において延暦13年(794年)の平安京遷都以前からの歴史を持つ数少ない寺院で、国宝でもある舞台造りの本堂が断崖にせり出すその姿は、国内外を問わず有名です。
さて、今回この清水寺を「源義経・武蔵坊弁慶ゆかりの地」として紹介するのは、この清水の舞台が二人の決闘の場であったとされているからです。
室町時代初期の軍記物語である「義経記」には、義経と弁慶が最初に出会ったのは安元2年(1176年)のことで、場所は五條天神社(現在の京都市下京区)の近くであると書かれています。
ここでの戦いが一般的には「京都五条の橋の上」として知られていますが、これは後世の脚色のようなんですよね(「義経記」も史料としての信憑性は低いものとされているようなので、真実は歴史の彼方ですが……)。
そして、二人の二度目の出会いがその翌日の清水観音(清水寺)で、清水の舞台で決闘を繰り広げた末に弁慶が義経(牛若丸)に取り押さえられ、降参した弁慶が義経と主従の契りを交わすことになったとされています。
ちなみに、清水の舞台の入り口付近には弁慶のものであるという鉄下駄と錫杖があります。
鉄下駄は12kg、錫杖は短いほうが14kgで、長いほうはなんと90kgもあるそうです。弁慶といえば「力持ち」の代名詞となっているように、日本の各地に「弁慶が持ち上げた(とされる)石」などが点在していますが、さすがに90kgの錫杖というのは盛り過ぎな感が否めませんよね(笑)
……と、実はこれらは「弁慶のものに相応しい」というイメージなだけで、実際は明治初期に修行者たちが修行の満願成就を感謝して奉納したものなんだそうです。
いずれも参拝客が手に取って持ち上げることを試すことができるので私もチャレンジしてみましたが、長いほうの錫杖はビクともしませんでした。
コロナ禍の行動制限もだいぶ緩和されたことで、しばらくは平日であっても大変な人出が続くことが予想され、錫杖や鉄下駄に触れられるのはほんの短い時間になるとは思いますが、「我こそは」という力自慢の方はぜひ挑戦してみてください。